「接客業に求められるスキル」と聞いてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「笑顔で接客」「おもてなし」などの漠然としたイメージが湧きますが、接客業は特別な資格やスキルは必要なく、誰でもチャレンジできる職業です。
私は学生時代にブライダルスタッフ、料亭でホールスタッフなどのアルバイトを経験し、現在も接客業の仕事に携わりながら接客スキルを磨いています。
この記事は、接客業に求められるスキルやスキルの向上方法、役立つ資格や活躍できる職業をご紹介していきます。
これから接客業をめざしている方や、ご自身の接客スキル向上や転職活動を考えている方にとって必見です!
もくじ
接客業に必要なスキルとは?
接客業とは、お客様と直接コミュニケーションを図りながら、商品やサービスを販売する仕事のことです。
例えば、来店されるお客様の考えや嗜好を引き出しながら、自分の持っている知識を提案したり、お客様に喜んでいただける対応をしたりして購買につなげることが挙げられます。
接客業は特別なスキルを必要としないため、未経験からでも働ける職種です。
人と接することが好きな方や人とコミュニケーションを取ることが得意な方に向いた仕事で、お客様に喜んでもらえたり、感謝の言葉を聞けたりするので働くやりがいが多いです。
このパートでは、接客業に必要なスキル5選を詳しく解説していきます。
コミュニケーション能力
接客業において、コミュニケーション能力は必要不可欠なスキルのひとつです。
コミュニケーション能力が高ければ高いほど、お客様との信頼関係を築き、会話を通じてお客様の嗜好やニーズを早く把握できることがあります。
接客業では、年齢・性別に関わらず、幅広い層のお客様に対応していきます。
高いコミュニケーション能力が発揮されると、購買意欲につながるだけでなく、リピーターの獲得とその後の利益に影響することから、重要なスキルといえます。
また、一緒に働く同僚とも円滑なコミュニケーションを取ることで、働きやすい雰囲気や良い職場環境にもつながっていきます。
相手の話を心で聞く傾聴力
相手の目を見て、相手の話を心で聞く傾聴力は接客業をする上で、役立つスキルです。
ただ話を聞くだけでなく、お客様と目を合わせ、じっくりと丁寧に耳を傾けてみると、お客様が安心して委ねてくれる瞬間が見えてくる場合があります。
お客様のニーズを引き出すためにも、相手のペースに合わせてうなづき、相槌をしながら話を聞くなど、心で聞いていると共感を示すことが大切です。
お客様は自分の要望に沿った対応を必要としているので、そのための話の聞き方や応え方を工夫していきましょう。
ヒアリングからの提案力
お客様の話を聞き、要望や困り事が把握できたところで、ニーズに沿ったものを正確に提案できる力が必要です。
希望に沿ったサービスや商品を提案し、お客様のニーズと一致して満足度につながれば、リピーターも増え、その後の利益に影響する可能性があります。
様々なお客様の要望に応えるためにも、取り扱っている商品やサービスについての知識を深め、魅力を伝える力が大切です。
具体的に美容室を例にあげてみると、美容師の方はお客様のなりたい姿や理想を聞いてプロの目線から提案を行い、施術をします。
知識や経験を活かしたヒアリング・カウンセリングを丁寧に行い、カットやカラーなどのサービスを提供した結果、お客様の希望の姿に近づき、顧客満足へとつながっていきます。
来店後の洞察力
お客様に臨機応変に対応するためにも、来店後の洞察力が役に立ってきます。
「洞察力」とは、観察力と似ていますが、「物事の本質を見抜く力」のことを意味し、観察力は表面上のことをいいますが、洞察力はさらに深い見えていない部分のことをいいます。
来店して何かを探しているお客様、困っているような表情のお客様、思いがけず立ち寄ったお客様など、お客様の目的や来店の背景を想像する力も大切なスキルです。
一歩踏み込んだ対応ができるかできないかでは、接客のスキルがぐっと違いますし、成長速度や結果にも周囲と差をつけることができます。
社会人として必要なマナー
接客業は人と接することが多い仕事であるため、社会人として必要なマナーが重要視されます。
社会人としてのマナーといっても多岐に渡りますが、簡単にいうと当たり前のことを当たり前にすることです。
- 挨拶とお礼
- 身だしなみ
- 言葉遣い
- 報連相を徹底する
- 時間や約束を守る
円滑に仕事を進め、トラブルを避けるためにも周囲への配慮は欠かせませんが、社会人としてのマナーを徹底することで、自分自身にも多くのメリットがあります。
お客様からの反応が良かったり、上司のアドバイスをいただき成果が早く出せたり、当たり前のことを当たり前にすると、その先の利点がたくさん見えてくることでしょう。
働く場所で上司や同僚に不快な思いをさせないためだけでなく、自分自身も気持ちよく働くために社会人として大切なマナーを守りましょう。
接客スキルを向上させる方法
ここまでで、接客業に必要なスキル5選をご紹介しました。
接客業に必要な5つのスキル
- コミュニケーション能力
- 相手の話を心で聞く傾聴力
- ヒアリングからの提案力
- 来店後の洞察力
- 社会人としてのマナー
接客業に重要なスキルが具体的にイメージできたのではないでしょうか?
接客に関する知識やノウハウは、経験を重ねるほど身につき、進化していくものです。
しかし、大切なスキルがわかってもそれらをどのように向上させるのか、スキルアップの方法に疑問を抱く人もいるかもしれません。
これからのパートでは、私も実践してきた接客スキルを向上させる方法3つをご紹介していきます。
接客力の高い人の所作や言葉遣いを参考にする
適切な声かけのタイミングや言葉遣いなど、経験を重ねた人だからこそ心得たスキルがあるので、先輩や上司など接客力の高い人の様子を観察して、まねをすることからはじめてみてください。
接客力の高い人のまねを繰り返すことで、自然とあなたにも接客スキルが身についてくるはずです。
基礎的な知識が身についたら、あなた自身の長所やスタイルを取り入れていくと、さらに成長できるでしょう。
また、様々な接客をお客様の立場として体験することで、客観的な学びやお客様視点の参考となり、ご自身の接客に取り入れることも可能です。
客観的な立場で物事を考える
接客の目的は、お客様に満足してもらうことです。
完璧なサービスが提供できたと思っても、お客様の満足につながっていなければ良い接客とはいえないため、自分自身とお客様といった視点で、物事を客観的な立場で考えることが大切です。
お客様に満足していただくためには、「自分がお客様の立場だったら」と常にお客様視点を意識して物事を考えましょう。
自分がされて嫌なことは、お客様も同様です。
客観的な立場で物事を考えるためには、接客業に関わらず、日頃から相手の立場に立って考えながら接すると良いでしょう。
ビジネスマナーを身につける
「ビジネスマナー」とは、ビジネスをスムーズに進めるための礼儀や所作のことをいいます。
具体的には、以下のことを指します。
- 挨拶とお辞儀
- 身だしなみ
- 言葉遣い
- 報連相
- 電話対応
ビジネスマナーを身に付けることで、信頼関係の構築、円滑なコミュニケーション、自社イメージの向上に影響をもたらします。
ビジネスマナーは社会人として必要なマナーとも似ていますが、企業のブランドイメージなどの責任がついてくることが多いのでここで理解しておきましょう。
接客業は人と接することがほとんどなので、「この人にお願いしたい」「この人に話しかけてみたい」と思っていただけるような第一印象が非常に大切です!
接客スキルを身につけることで活躍できる職業
ここまで接客スキルを向上させる方法を3つご紹介しました。
接客業のスキルアップは、周囲の環境も重要ですが、最終的には自分の気持ち次第であるといえます。
このパートでは、接客スキルを身につけることで活躍できる職業や仕事内容を解説していきます。
接客業といっても選択肢が多くありますが、代表的な職業を見ていきましょう。
ホールスタッフ
レストランやカフェ、居酒屋のホールスタッフの仕事があります。
来店したお客様に席への案内や、オーダーを伺う店員がホールスタッフです。
席案内や注文とあわせて、料理の配膳やお会計、片付けなどの仕事も行い、お客様が快適にサービスを受けられるように、スムーズに次のお客様をお迎えできるように先を見越して働く必要があります。
ホールスタッフの接し方がその店舗のイメージと見られることから、基本的なマナーや丁寧な言葉遣い、高いコミュニケーション能力が重要といえます。
また、複数人で働くホールスタッフは、良いチームワークを発揮するため、協調性も求められます。
ショップスタッフ
ショップスタッフは、ファッションの専門店やセレクトショップなどの洋服店で、来店したお客様に洋服を販売する仕事です。
接客だけでなく、商品のディスプレイや管理、会計などを担当し、倉庫での在庫管理や品出しなど裏方の作業が多いのもショップスタッフの特徴です。
ショップスタッフも初対面のお客様に笑顔で感じよく接客できることが大切なので、高いコミュニケーション能力や礼儀、マナーが求められます。
ブライダルスタッフ
ブライダルスタッフは、結婚式当日からのサポートから演出をこなす仕事です。
ウェディングプランナーと新郎新婦が決めた当日の計画を確認し、そのプランに沿ったサービスを提供します。
具体的には、新婦のブーケの準備や結婚式中の新郎新婦のサポート、そのほか音響や照明の操作や参列者への案内や食事の配膳など、仕事内容は多岐に渡ります。
お客様の晴れ舞台を支える仕事であることから、所作や言葉遣い、必要最低限のコミュニケーション能力が大切といえます。
美容スタッフ
美容スタッフは、お客様の肌やメイクに関する悩みを聞き、解決するための化粧品を提供・販売する仕事です。
デパートやドラッグストアの化粧品売り場、化粧品のブランドの店舗にいることが多く、メイクに関するアドバイスを行います。
美容スタッフは、コミュニケーション能力はもちろん、お客様が他人には言いにくいような悩みをうまく質問で引き出すことによって、お客様に合ったメイクアップや化粧品をお勧めすることができます。
販売する商品の知識を増やし専門性を深めることで、お客様のヒアリングからニーズに沿った提案力が身についてくるでしょう。
フロントスタッフ
フロントスタッフは、ホテルの受付の仕事です。
宿泊するお客様のチェックインとチェックアウトの手続きや鍵の受け渡し、貴重品の管理や電話応対などが主な仕事内容です。
フロントスタッフはお客様と宿泊に関する手続きなど事務的な業務ですが、ホテルで働くスタッフのなかでは宿泊するお客様と対面する時間が最も多く、様々な要望に応える必要があります。
お客様対応が多いポジションなので、正しい言葉遣いや立ち居振る舞いはもちろん、計算処理能力や臨機応変に対応するスキルが求められます。
ホテルを利用するお客様は丁寧なサービスや接客サービスを期待しているため、ワンランク上の接客スキルが重要視されます。
接客業で有利に働く資格
このパートでは、接客業で有利に働くことができる資格をご紹介します。
接客業は未経験からも働くことができ特別な資格は必要ありませんが、取得していることで採用されやすかったり、業務に活かすことができたり、有利になることがあります。
倍率が高い職種や企業を志望する時は、その仕事につきたい志望理由を伝えるだけでなく、資格でアピールすることができます。
接客業への就職活動を考えている方や転職を控えている方はぜひ参考にしてみてください。
TOEIC
2023年5月8日以降、新型コロナウイルスがインフルエンザと同じように第5類とされたことで、水際対策の緩和により最近では外国人観光客の来日で、観光需要が回復してきました。(トラベルボイスより引用)
観光業の回復により、日本各地を訪れる外国人観光客に接客する可能性があることから、英語のスキルが必要となるでしょう。
TOEICの目安となるスコアは600点以上で、普段の日常会話ができる程の会話力があると判断されることがあります。
また、700点以上あるとネイティブの方と問題なくコミュニケーションを取れたり、スムーズな接客ができたり、履歴書にも自信を持って書けることからメリットが多いです。
リテールマーケティング(販売士)検定
日本商工会議所が主催する「リテールマーケティング(販売士)検定」があります。
検定のレベルは1級〜3級まであり、どの級からも受験が可能で、流通・小売業界では珍しく、唯一の公的資格とされています。
販売に関する様々な知識を習得したい方におすすめで、この試験に合格すると「販売士」の称号が付与されます。
学んだ知識を活かし、接客や店舗経営を築いていき、販売のプロとして専門知識を証明することもできます。
サービス接遇検定
サービスに対する心構えや応対の技術、言葉遣い、立ち居振る舞いなどを学ぶ検定です。
一言で表すと「サービススタッフとしての資質が問われる資格」といい、この検定を目指すことで、実務的な面だけでなくサービス精神の面も学ぶことができます。
サービスや接客で使用される専門用語や、クレーム対応などに対処できるようにお客様心理を理解した解決方法など、接客業に関する問題が出題されます。
接客業の専門知識や社会的な一般知識を学ぶことができるので、資格取得だけでなくその先の業務にも活きてくるでしょう。
接客サービスマナー検定
接客サービスマナー検定は、接客サービス業で必要とされる接客・接遇の能力をトータルで判定し、接客サービスの能力を測る検定試験です。
接客・サービスの基本から、ビジネスマナーやクレーム対応まで、様々な知識や技能によりビジネスの業界でお客様に好印象を持っていただくことを重要視されています。
現在のワンランク上の上質な接客サービス・接遇が求められる時代において、注目を浴びている検定のひとつといえるでしょう。
取得することによって立ち居振る舞いや高度な接客のスキルを証明することができます。
レストランサービス技能検定
レストランサービス技能検定とは国家資格であり、レストランでの接客サービスやテーブルマナー、食品などについてプロにふさわしい知識を持っていることの証明になります。
料理と飲料をかけ合わせた言葉の「料飲サービス」に関する日本で唯一の国家資格で、この資格を持っていれば料飲サービスのプロであることがわかります。
試験は1級〜3級の3つの等級があり、合格すると「国家技能検定資格レストランサービス技能士」の称号が与えられます。
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(引用:転職エージェントナビ公式HP)
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まとめ
この記事では、接客業に求められるスキルやスキルの向上方法、役立つ資格や活躍できる職業をご紹介しました。
接客業に関する知識が深まり、接客業の魅力を感じていただけたのではないでしょうか!
接客業は特別な資格や経験は必要なく、未経験からでも挑戦することができる職種であるため、はじめるハードルはそこまで高くありません。
一貫していえることは、高いコミュニケーション能力や社会人としてのビジネスマナーが重要であることです。
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接客のプロとなり、一緒に接客業界を盛り上げていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!