これから開業する人や現在店舗販売をしている人において、リピーターの存在はとても大きいです。
「独立する前はお得意様を作るのが得意だったのに」「なぜ一生懸命接客をしているのに顧客ができないのだろうか」と、日々奮闘していることでしょう。
そこで、今回は「人生の勝算」に触れつつ、常連客やリピーターの作り方について解説します。
もくじ
「人生の勝算」あらすじ
人生の勝算の著者である前田裕二さんは、小学校の頃に親戚からギターをいただいたことがきっかけで経営者としての人生がはじまりました。
小学校の頃に母親が亡くなり、自分でお金を稼ぎたいと考えストリートで弾き語りを開始。
どのようにしたらお金を稼げるのかを試行錯誤しPDCAを回した結果、女性から大金を得ました。
この小学校時代に得た知見をもとに、本書は集客の重要性について言及されています。
前田さんから読者へ
本書を手に取って読んでみると、前田さんの壮絶な人生に驚くことでしょう。
小学校の頃に最愛の母親が亡くなり、親戚の家で兄と暮らすこととなって、生きる意味を見いだせないでいた前田さん。
そこで、ストリートでの弾き語りを通し、逆境を跳ねのけることに成功しました。
原動力をどのように動かすのかは自分自身。
前田さんは以下の通りに言及します。
人生というドラマの中ではしばしば、自らではコントロール不能な何らかの外部要因が、一見打ち手のなさそうな試練を与えてきます。
これは、運命に屈してほしくないというメッセージです。
突如立ちはだかる壁やハンディキャップは、後天的な努力によって必ず乗り越えられます。
現代人において今の環境下で上手くいかないことや、夜も眠れないほど悩むこともあるでしょう。
運命に負けず、真剣に自分の運命と向き合って乗り越えられる方法が、この本を読めば得られるかもしれませんね。
濃い常連客やリピーターを作る3つのステップ
小学校の頃にストリートで弾き語りをはじめた前田さん。
まったく稼げない日々あったのにも関わらず、半年後には月10万円も稼げられるようになっていました。
これには、ビジネスでも通用する流れがあるのです。
その流れを3つに分けて紹介します。
- ステップ1. コミュニケーション範囲の確保
- ステップ2. 時間差でリクエストを受け入れる
- ステップ3. リクエストを展開する
ステップ1. コミュニケーション範囲の確保
お客様の要望をまずは聞き入れる必要があります。
そのために、会話のキャッチボールが成立する「コミュニケーション可能範囲」を確保します。
今回のストリートでの弾き語りを例に挙げれば、小学生好みのセットリストを歌ったところでお金を持つ大人たちには響きません。
甘めのピザが好きだからといって、イタリアンオーナーの好みで甘めの新作ピザを数多く出してもその地域性にヒットしなければ大きな売り上げには繋がらないでしょう。
まずは、お客様とのコミュニケーションを重要視し、「どのような商品が欲しいのか」「価格帯のベストはどのくらいか」などを知る必要があります。
その集計から得た総合値を店舗販売で力を入れることが重要です。
ステップ2. 時間差でリクエストを受け入れる
お客様とのコミュニケーションを増やすと、時にはリクエストをいただきます。
「こんな商品が欲しい」「セールがあれば嬉しい」など多種多様にリクエストは生まれます。
そこで、時間差でリクエストをできる限り受け入れます。
ただし、無理のない範囲でできる範囲で受け入れることが重要です。
リクエストに注力しすぎると赤字になる可能性もあるので、注意しましょう。
時間差を作ることで、「あ、私の意見を取り入れてくれるために考えてくれたんだ」と、考えていたというアピールがお客様の心に響きます。
すぐにリクエストを受け入れると簡単なお店と思われてしまい、何でもかんでもリクエストすればいいやというお客様の層が変わることもあるのです。
例え競合店よりもセンスや実力が乏しくても、お客様を第一に考えられるこのステップは集客において重要といえます。
ステップ3. リクエストを展開する
コミュニケーションを数多くとり、リクエストも受け入れたら最終ステップとしていただいたリクエストを最大限展開してください。
この間、時間をじっくりかけて作り上げることでお客様との強い絆へと変わっていきます。
お客様と共に作り上げるお店が、根強い顧客へと育っていくのです。
飲食店での常連客やリピーターの増やし方
ここからは、飲食店における常連客やリピーターの増やし方について紹介します。
- お客様とコミュニケーションをとる
- 看板メニューをつくる
- 割引クーポンを作成する
お客様とコミュニケーションをとる
これまで紹介した濃い常連客やリピーターを作る3つのステップを活用し、お客様とのコミュニケーションを大事にします。
回転率が高い飲食店において少々難易度の高いミッションかもしれません。
オーナーがシェフで料理をしているのであれば、ホールスタッフやウエイターが接客をすることをおすすめします。
オーストラリアのカフェに立ち入ると、よく店員さんが「味はどう?良い感じ?」と笑顔で話しかけてくれます。
その間、わずか1分少々。
あなたのタスクの1分をお客様に提供することで、店の売り上げと常連客やリピーターを増やすことができます。
看板メニューをつくる
競合の多い地域やジャンルによって、差別化は重要です。
「あのお店に行けば○○が絶対美味しい」など、そんな口コミが流れお客様は増えていきます。
SNSが当たり前の現代において、口コミは大切。
看板メニューの有無によって、常連客やリピーターの増減が変わるといっても過言ではありません。
割引クーポンを作成する
次回使える割引クーポンやポイントカードは常連客やリピーターを増やすのに有効的です。
当然ながら、常連客やリピーターを作るには2回目以降の来店が求められます。
気軽に入れるお店として周知されることもあり、次回お得になるのであれば友人や家族と来てくれるかもしれません。
飲食店で常連客やリピーターを作る方法
飲食店での常連客やリピーターの増やし方がわかりました。
ここからは、飲食店での常連客やリピーターの作り方について紹介します。
- SNSで日々お店の情報を発信する
- 顧客管理システムを活用する
SNSで日々お店の情報を発信する
SNSが当たり前の現代において、お店の情報発信は必要不可欠です。
InstagramやFacebook、X(旧Twitter)などを活用しましょう。
また、全国での15~79歳を対象として各SNSの利用率は以下の通りです。
SNS名称 | 利用率 |
LINE | 83.7% |
X(旧Twitter) | 43.2% |
39.9% | |
24.7% | |
Tik Tok | 10.5% |
(引用:2023年一般向けモバイル動向調査)
顧客管理システムを活用する
常連客やリピーターを作るために、戦略的に顧客管理システムを活用します。
顧客管理システムとは、その名の通り顧客の個人情報や予約状況、注文履歴などがワンストップで記録・管理できるシステムです。
顧客管理システムを利用することで、お店のお客様の好みがわかり、何を求めているのかも分析できるのでサービスの質を考えられるのでおすすめです。
おすすめの顧客管理システムを以下の通り紹介します。
formrun(フォームラン)無料でフォーム作成から問い合わせ対応・顧客管理までできる
通常エンジニアやデザイナーにフォーム作成を依頼するのであれば依頼料が高くなりがちですが、formrunであれば無料で簡単に作成できます。
フォームの作成だけではなく、問い合わせ対応や顧客管理までワンストップで行えるツールです。
100種類以上のテンプレートを使用して作成することができるので、自社に合ったフォームがつくれます。
STORES 予約 無料予約システム
無料で誰でも簡単に作成できる予約システムです。
導入実績9万以上、毎月2,000社以上の導入があるため、実績と信頼は高いといえます。
登録が1分でできるため、Web関連に知識がなくても簡単にはじめられる特徴があります。
クレカ決済やSMS・メール配信に対応可能で、業務効率・集客を最大化。
飲食店の席予約、宿泊施設の部屋予約は非対応ですが、商売をしているお店にとっておすすめのツールです。
常連客やリピーターを作る!集客が学べる本の紹介
今回触れた人生の勝算のほかにも、数多くの集客が学べる本があります。
カテゴリー別に厳選しますが、集客が学べる本は以下の通りです。
SNSで集客を目指す
仕組みを理解して売上・影響力アップ! X(Twitter)集客実践ガイド
X(旧Twitter)を活用した集客方法が解説されます。
単に人を集めるのではなく、「見込み客」を集められるためビジネス活用に向いたサービスです。
豊富な図解があるため、本が苦手な人でも安心して読むことができます。
仕組みを理解して売上・影響力アップ! X(Twitter)集客実践ガイド
Instagram集客の教科書
国内ユーザー数3,000万人の写真SNS「Instagram」を利用した集客方法(マーケティング)を解説する本です。
Instagramは国内外問わず活用されているSNSであるため、外国人にも発信したい場合におすすめします。
また、看板メニューや新作メニューなどの打ち出しにも写真を取り入れて発信することができるので集客低迷しているときに活躍します。
中小零細企業の経営者や営業マネージャー、店舗経営者、個人事業主など、集客に悩む人たちにぜひとも読んでもらいたい1冊です。
小さな会社でも今すぐデキる! WEB・SNS集客術
従業員1〜3人程度、年商1000万円未満の小企業向けに、売上上昇に直結するWEB・SNS戦略を伝える本です。
単なる集客とは違う目線でWEB・SNS活用でお客様と良質のコミュニケーションをとるためのノウハウがわかります。
起業・開業して間もない人におすすめ
誰でも無理なく継続的にお客様が集まる 起業1年目の集客の教科書
集客に関して起業間もない人でも、わかりやすくノウハウが詰め込まれています。
「集客はお金・人脈がなくてもできる」
その理由がわかります。
誰でも無理なく継続的にお客様が集まる 起業1年目の集客の教科書
ひとり社長の最強の集客術
「なぜ売れない営業マンが存在するのか」
その理由がわかりやすく書かれています。
集客の鉄則も書かれており、誰でもできる集客の法則をゼロからわかる本です。
小さな会社 ネット集客の鉄則
ウェブ予算が月30万円未満の小さな会社の経営者や営業マネージャー、ウェブ担当者の方々に向けて、ネット集客(ウェブマーケティング)を成功させるノウハウがわかりやすくまとめられています。
小さな会社だからこそ、どのように戦っていくのか。
安定的な集客の仕組みがわかります。
さいごに
今回は、「人生の勝算」について触れ、飲食店の集客方法について解説しました。
集客は戦略的に考え、自社が必要とするターゲットについてどれほど把握しているかが重要な鍵です。
私自身も店舗販売をし、営業に注力していた頃がありました。
地域性によって客層も変わりますし、販売するべき商品も異なります。
違う地域でも、これほど大きな違いがあるのかと体感していました。
ただ、集客がどうすれば伸びるか論理的に考えている時間も嫌いではありません。
試行錯誤した結果、客数増につながったのは良い経験です。