企業にとって新入社員の存在は非常に重要です。
これからの企業を担う存在である新入社員を受け入れるための準備を正しく整えておく必要があります。
企業の受け入れ体制によって、新入社員の受ける印象やモチベーションも変わってきます。
受け入れ体制が正しく整っていないと、新入社員はうまく環境に馴染むことができず、本来の力を生かせないどころか、最悪の場合は離職してしまう可能性もあります。
つまり、新人教育の重要性を理解したうえで、事前に準備をしなければいけません。
新入社員の受け入れ体制を正しく整えることで、会社に早く馴染ませ、自立を促し、最終的に企業の発展に繋げることができます。
この記事で分かることは以下の3つです。
- 今年度の新入社員の特徴
- 新人教育が重要である理由
- 企業側が新入社員を受け入れる際に準備すべきことや必要な心構え
初めて新入社員を受け入れる企業の担当者でも、スムーズに準備を進められるように必要な情報をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
2024年度の新人社員は「セレクト上手な新NISAタイプ」
2024年度の新入社員の特徴に「大学期間中、コロナ禍の影響でオンライン授業を受けていた世代」が挙げられます。
デジタルに慣れ親しむ一方で、対面コミュニケーションの経験は乏しく、能力の不足を感じているようです。
子供の時からSNSやネットに親しんでいたので、タイムパフォーマンスを重視したり、唯一の最適解を求める傾向が高かったりするよう。
そんな彼らのタイプを、産労総合研究所は「セレクト上手な新NISAタイプ」と命名しました。
「目標とする未来が定まれば、彼らは自分なりに情報を集め、選択し歩き始める。」
そういった彼らの特徴を、2つの枠を自由に選択・併用できるようになった新体制「新NISA」に重ねているようです。
コツコツ積み立てて業務を学んでいくのか、積極的にチャレンジするのか。
彼らの最適解を求めた選択は一人ひとり違い、それらに正解はありません。
そんな彼らの選択を尊重しつつ、いかにサポートし、成功へと導いていくことができるかが、我々が行う新人教育においても問われていきます。
引用元:https://www.e-sanro.net/freshers/?page_id=873
新人教育を行う目的とは?
「短く限られた時間の中で、新入社員の心身をできるだけ考慮し、かつ効率よく指導をしたい。」と、感じる上司や教育担当者は少なくありません。
その為には、新人教育を行う目的を明確化し、その目的を果たす計画を練る必要があります。
組織の経営理念や経営戦略によって、どのような人材やスキルを身につける必要があるのかは違ってきます。
ですので、企業や部門ごとに、新人教育をする各目的に対して、具体的な教育計画を立てる必要があるでしょう。
新人教育を行う目的としては次の5つが挙げられます。
- 企業・組織が目指す目的を浸透させるため
- 企業・組織が求める人材を育成するため
- 社会人としてのモチベーションを上げるため
- 効率よく業務内容を覚えてもらうため
- 実務を実際に行い評価しながら成長に繋げるため
これらの目的に対して、具体的にどう計画を立てるべきかを解説していきます。
企業・組織が目指す目的を浸透させるため
新人教育を行う目的の第一に挙げられることは、企業・組織が目指す目的を浸透させることです。
右も左も分からない新入社員には「企業・組織側が目指す目的」と、組織に属し活動する上での基礎となる「自社への理解」を深めさせることが大切。
そのために、教育計画を立案し、具体的な目標を明確にすることをおすすめします。
教育計画を立てる際は、具体的な目標を明確にすることが大切です。
全体を通した目標だけでなく、各段階ごとにも目標を設定するようにしましょう。
また、新入社員は一人ひとり、能力レベルや成長スピードが異なるので、新入社員一人ひとりのスキルに応じて個別に計画を設定するのが重要になります。
つまり、新入社員が入ってくる前に立てる計画は途中で変更・修正できるような余白部分を作るようにしてください。
新入社員の個性に合わせて育成できるように、一人ひとりと丁寧にヒアリングしながら目的を決めていくのが、新人教育の成功への近道です。
企業・組織が求める人材を育成するため
企業・組織が求める人材を育成することは、組織にとって最も重要な目的です。
組織にとって戦力となる人材を育てることは、組織の目標を達成し、組織の未来を担う人材を育てることになります。
人材育成は組織の成長と発展に不可欠な役割を果たし、企業の目的と直結するのです。
なので、第一にすべきことは、育てたい人物像を具体的かつ明確に定義することです。
自社の経営戦略を参考にして、多角的視点から「将来どういう人材が必要になるか」を考え定義してください。
新入社員は、組織側から具体的に「こんな人物になってほしい」という要求を早い段階に知ることで、組織内における使命や目標と自らの役割を果たすための基盤が構築されます。
その結果、働きやすくなることで離職率の低下を防ぐことにもつながるでしょう。
企業が育てたい人物像の基盤となる「メンバーシップ」の身につけ方について詳しく書いた記事も読んで参考にしてくださいね。
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社会人としてのモチベーションを上げるため
新入社員の教育計画を立てて示すことで、彼らの社会人としてのモチベーションをあげ、成長に繋げ効率的に教育することができます。
入社したばかりの新入社員は、仕事に慣れるまで何をすべきか分からないでしょう。
そんな時に、教育者が計画と目標やゴール、全体像を示すことで「どこを目指せばよいのか」「何を身につければいいのか」が明確になります。
正しい方向に進んでいるという安心と、計画に沿った成長を積み重ねることで、新入社員は仕事を通して自信を持てます。
仕事をする意義ややりがいなどを本人に感じさせることも大切です。
「なぜこの仕事をするのか」「この業務は自分にどんなプラスを与えるか」などの背景や仕事をする意義を伝える「動機づけ」を行うことで、新入社員のモチベーションは上がるでしょう。
効率よく業務内容を覚えてもらうため
効率よく業務内容を覚えてもらい、できるだけ早く実践力となるためには、事前に計画を立てることが必要不可欠です。
業務内容の説明に入る際には、一つひとつの業務をすべて教えるというものではなく、大きな流れを説明した後に、細かい説明をするという順番で指導をしましょう。
計画を立てずに教育をしてしまうと、指導をし忘れたり、内容を詰め込みすぎて新入社員のインプットが追いつかなかったりなど、充分な結果を得られず効率がとても悪いです。
そんなミスを出さないためにも、業務内容の説明時には、専用のマニュアルを作成しておきます。
マニュアルは、ただ単に読み眺めるだけにならず、後の振り返りやメモの代わりに使えるように、書き込めるよう内容を工夫するといいでしょう。
また、「この業務がどう大事で何に繋がるのか」の説明をし、流れを理解しながら効率良く覚えていってもらうことも重要です。
実務を実際に行い評価しながら成長につなげるため
新人教育を行う目的の最後のひとつは、実務を実際に行い評価しながら成長につなげることです。
教える人がお手本をみせて、その後新入社員に実際に業務に取り組ませるというやり方がおすすめです。
新入社員が実際に実務に取り組むことで、マニュアルをみながら学んだことを行動に移し、記憶に刷り込ませることができます。
間違っていたとしても、すぐに答えを教えず、自分の頭で考えさせながら、業務を行わせましょう。
評価する時、良い面は素直に褒めてください。
良くない面は、まず「できていたこと」を評価した後に、「なぜできなかったのか」を指摘し教育をするようにします。
そうすることで、新入社員の成長・向上心を上げることにつながるのです。
計画を通して成功時の評価だけでなく、ミスした時にどうフォローするかも事前に決めておき、スムーズなフィードバック体制を作りましょう。
上司・先輩が新入社員を受け入れるために意識すること
新人教育においては、上司・先輩が新入社員に対し、どのように接するべきか・どう考慮すべきか、を理解し意識する必要があります。
新入社員を受け入れる際に、持ち合わせてほしい正しい心構えを5つご紹介していきます。
- 積極的にコミュニケーションをとり、社内で良好な人間関係を築く手伝いをするべき
- 自分自身も教育すると同時に成長できると、捉えている
- 新入社員は「できなくて当たり前」と捉え、焦らず着実に手順を踏むべき
- 新入社員が疑問に思わないように、教育者自身が自社や業務への深い理解を得るべき
- 2024年度の新入社員が苦手とする「自分で考える・行動をする」きっかけを作るべき
これらの点を意識しながら、新入社員を迎え、実際にどうするべきかの実践法を考えてください。
大手企業も実践している新人教育に用いられる手法3選
大手企業も実践している新入社員研修の手法は、大きく分けて「OJT」「Off-JT」「SDS」の3つがあります。
効果的な研修をするには、第一にそれぞれの研修の特長を理解することが大切です。
そして、これら3つの手法を目的別に使い分けるとともに、組み合わせることによって最大限の効果を引き出すことができます。
部署や職種ごとに適切な新人教育を実施することで、より高い教育効果を発揮できますよ。
この章では、大手企業も実践する新人教育の3手法を詳しくご紹介していきます。
毎年1,000人規模で新入社員を採る大手企業が実施する新人教育手法なので、信憑性も高く特に参考になるのではないでしょうか。
この中から、自社の状況や目的・目標にあった新人教育の手法を実施して、効果の高い企業教育を実現してみてくださいね。
1.OJT(職場内研修)
OJTとは「On the Job Training」の略語で、実際の職務現場で業務を通して行う新人教育のことを指します。
ほとんど全ての企業で実施されている研修手法です。
OJTの代表的なメリットは以下の5つがあります。
- 直接上司や先輩と新入社員が接するため、満足度の向上できる
- 実務を通じて仕事を覚えられるため効率的に育成できる
- 業務の難易度をステップアップしたり、受講者のレベルや状況に応じたりと、柔軟な育成ができる
- 教育内容が標準化し品質コントロールがしやすい
- 育成が社内で完結し、コストを削減することができる
一方のデメリットは、以下の3つです。
- 指導者に業務増により負担がかかる
- 教育の質が指導担当に大きく依存する
- 一律で行う研修でないため、個人の成長度合いにばらつきが生まれる
2. OffJT(職場外研修)
人材不足の現代において、OJTのデメリットを補う上で人気の高まっているのが、実際の業務を離れて行うOffJT(「Off the Job Training」の略語)です。
OffJTとは、職務現場を一時的に離れて行う教育訓練のことで、具体例としてはセミナーやeラーニングなどがあります。
OffJTのメリットは、以下の2つあります。
- 一度に多くの従業員に研修を行えるため、比較的、人的資源を必要としない
- 受講者のレベルが均一になり、知識の習得に差が生じることを防げる
一方でOffJTのデメリットは、外部講師に依頼したり、研修の会場を確保したりという金銭的コストがかかることです。
社員育成にコストをかけられない企業には、実施が難しいかもしれません。
また、OffJTの中には、社内で各部署から集めて行う集合研修というのもあります。
3. SDS(自己啓発援助)
自分の頭で考え、自発的に学んだことは身に付きやすいと考える人も少なくありません。
そこで、SDS(Self Development System=自己啓発援助制度)で、社員の自発的な学習や自主研修の取り組みをサポートしていきましょう。
具体的な実践方法としては、学習スペースの提供や資格取得の奨励制度、セミナーの費用を会社が負担する、などがあります。
SDを実施するメリットは、以下の3つです。
- 運用次第では、OffJTより低いコストで高い育成効果を期待できる
- 社員の選択の幅が広く自由度が高い
- 研修の範囲や方法を自由に設定できる
一方で、強制力のない高い自由度により、途中で挫折する可能性もあるといえます。
なので、メインに前述のOJTやOffJT、サブとしてSDSを研修に取り入れることをおすすめします。
新人教育で重要といわれている計画の立て方
ここまで新人教育がいかに重要か、何を目的とするか、具体的な手法について解説しました。
新人教育の計画は、新入社員が一人前として活躍・成長していくための大切なルートマップです。
そのマップがいい加減に作られてしまうと、新入社員も路頭に迷い理想とする成長を遂げられず、結局企業側の負担が後に増加。
計画を立てれば、人材育成における改善点などを明確にできるので、効率化にも役立ちます。
また、企業側も計画の立案を通して、改めて自社の理念やあるべき姿を見直したり、振り返ったりすることができるのです。
では、具体的にどう育成計画を立てるのかについて、3つの手順を解説します。
経営戦略とつながる目標を立てる
新人教育の育成計画を立てるにあたって、まずはじめにすることは、目標を設定することです。
その際には、経営戦略とつながる目標を立てられなければ意味がありません。
経営戦略は会社、経営環境ごとに異なります。
以下のように育成目標を細かく設計するとズレがなくなるでしょう。
- 経営環境の把握
- 経営戦略の明確化
- 人事戦略の立案
- 求められる人材像の設計
経営者層の戦略と実際の教育現場において差が生まれず、経営戦略と人材育成を一致させなければなりません。
したがって、経営層が打ち立てた戦略を現場まで落としこむことが必要です。
具体的な対策としては、見える化や情報共有の仕組みを充実させることが挙げられます。
育成目標に沿った施策を決める
経営戦略とつながる新入社員の育成目標が決まったら、その育成目標に沿った施策を決めましょう。
一般的に、新人教育で用いられる施策は次の3つがあります。
- 入社前(内定者)研修:内定から入社までの期間の研修
- 導入研修:入社直後の研修
- 業務を始めてから行う研修
新入社員が、身につけるべきスキルや知識、部署への配属時期によって、最適な施策は変わってきます。
業務に関連する専門スキルを教育するのか、基礎となるビジネススキルを教育するのかなど、どの段階の教育をするかでも変わります。
また、社内研修だけでなく、社外研修を取り入れて社内にない必要なスキルや思考法を学ぶこともおすすめですよ。
自社の経営戦略を元に立てた各育成目標に合わせて、効率的かつ効果的に育成できる施策を検討し実施してください。
施策ができたらカリキュラムを制作する
育成目標に沿った施策を決めたら、より具体的なカリキュラムを制作します。
目標を達成するために「どのようなスキルを習得するか」「どのような方法で育成するのか」を具体的に決め、制作しましょう。
具体的な方法の例として、前述したOJTやOffJTなどの教育手法を使います。
習得すべきスキルが多い場合、詰め込みすぎないよう、ボリュームを調整しましょう。
また、カリキュラムを制作する際には、重要度の高い内容を優先して、順序にも配慮してください。
業務をいち早く覚えてもらいたいと思うかもしれませんが、まずは社会人としての仕事に対するマインドセット、最低限のビジネスマナーを身につけるべきです。
それらを経て、実務に役立つスキルの研修を進めていくのが理想といえます。
そして、スキルの研修では、スキルを細かく分類して、習得のしやすさやその後の育成へと繋がる効率的かつ効果的な順番をしっかり組み立てるようにしましょう。
新人社員の教育係が身につけたいスキルやマインド
新入社員教育の成果は、教育者の質に大きく依存します。
新入社員は一人ひとり、意欲・能力・覚えるスピード・やりやすいやり方も異なるでしょう。
2024年度の新入社員は、教育係となる我々とは異なる価値観を多く持っています。
世代の違う新入社員を成長させるには、上司や先輩の価値観を押し付けるのではなく、新入社員の価値観を受容する姿勢も求められます。
なるべく新入社員が期待通りの成果を出せるように、教育係の身につけるべきスキルやマインドをしっかりと理解しておくことが重要です。
意識しておきたい点としては次の5つが挙げられます。
- 新人社員の個性を受け入れる
- 新人社員と積極的に交流する
- 「できない」を前提に教育する
- 考える能力を育ませる
- 具体的な説明をする
これらの心構えについて一つずつ、理由と具体的にどのような点が重要になるのかを解説します。
新人社員の個性を受け入れる
新入社員といっても、人それぞれ個性はまったく異なります。
今年度入社する社員は特に、すでにその会社で働く人達とは異なった価値観を多く持っています。
そんな新入社員に対する教育をスムーズに進めるには、教育係は新入社員の個性と向き合い受け入れることが重要です。
「一人ひとりに合わせた対応をとっている時間はない」という状態の企業は多いかもしれません。
ですが、新入社員の個性を見ずに、皆に同じ育成や対応を行っていても、なかなか新入社員の育成はうまくいかず、社員も企業も成長に繋がりません。
面接や入社前のヒアリングだけでは、それぞれの個性を正確に理解することは難しいでしょう。
まずは「一人ひとりが全く違う人間である」という点を頭に留めて常に彼らと接し、教育や業務の中で個性を発見し、理解・対応をしていってください。
そういった理由で前述の通り、新人教育計画は詰め込むのでなく、途中で修正が効く、余白があるものでなければなりません。
新人社員と積極的に交流する
新入社員が抱える悩みや離職する理由の多くは、人間関係だといわれています。
私も新入社員の頃「業務は大変だけど、尊敬できる上司に指導してもらってるから頑張りたい」と思ったことが何度もありました。
仕事を長く続ける上で、これから共に働いていく人達と良好な人間関係を築けるか否かは、重要な要素です。
日頃から近い距離で接する教育係は、新入社員が自分とはもちろん、社内の他の人々とも良好な人間関係を築けるようにサポートしなければなりません。
単に新入社員に業務を教えるだけでなく、仕事以外やプライベートの話題を交えて会話するなど、積極的に交流する必要があります。
人間関係で困っていることを聞いたり、自分が信頼している人や上司に紹介し交流を広げさせたり、なども有効なサポートです。
「できない」を前提に教育する
社会人になったばかりの新入社員は「できない」が当たり前です。
そのことを前提に教育してください。
うまくいかなかったときも、新入社員を責めるのはよくありません。
新人が何度も同じ失敗をし、教育者が「自分の教え方が悪い…」と、指導方法に対する自信を無くすこともあります。
そこで「苦手意識」や「自分たちと違う存在であり理解できない」という諦めに近い感情を抱いてしまうと、対する新入社員にも伝わり、関係がよりギスギスに。
新人教育は教える範囲が広く、「仕事への姿勢」「考え方」という抽象的な要素も教える必要があります。
したがって、新人教育というのは、「教える」行為の中でも、難易度が高いといえるのです。
何度も触れますが、今年度の新入社員は異なった環境で得た価値観を持っています。
そのことを考慮し、ひとりの教育者を複数人が担う、過剰な期待を寄せないなど、教育者にだけ責任を負わせないフォローアップなどが企業側に必要とされます。
考える能力を育ませる
2024年度の新入社員の特徴のひとつとして、ネットで検索すればすぐに答えを探せる時代の影響から「受け身姿勢」であることが挙げられます。
作業内容を説明する際には、新入社員の頭で考えさせる機会を作り、考える能力を育ませることが大切です。
ですので、説明する際には、業務に対する新入社員の理解を深めさせるために、すぐに答えを示さないようにしてください。
仮に失敗してしまったときは、どうしてそうなったのか理由を考えさせましょう。
教育者は、その失敗を次に活かし、今度は成功できるように導く必要があります。
また、教育者が質問をし、新入社員に答えさせる、という教育法もとりましょう。
教育側が、業務に対する理解度も把握できるため、指導内容を効率的に調整しやすくなります。
入社して早い段階で、自分の頭で考える習慣を身につけ習慣にしておくことで、今後も会社に対し、自発的かつ積極的に行動をおこすようになるはずです。
具体的な説明をする
新入社員は、まだ右も左も分からない状態です。
状況ややるべきことを常に具体的でわかりやすい説明をすることが大切です。
いくら専門的な知識が豊富であっても、説明が理解してもらえなければ、「大丈夫だろうか」と新入社員を不安にさせてしまうこともあります。
良好な人間関係を築くために、信頼・尊敬されるよう、新入社員にも分かりやすい説明をしましょう。
分かりやすい説明をするためには、以下の3つの準備が必要になります。
- 使う言葉の意味が共有されていること
- 理解しやすい構成で話すこと
- 実際に説明するトレーニング練習を行う
話し合いのスキルの高め方の詳細は、本サイトの別記事「ディスカッション力」を参考にしてくださいね。
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社会人になると、多くのビジネスシーンや会議においてディスカッションが行われています。 また近年では、受験や就職の選考でグループディスカッションを取り入れている学校や企業が、昔に比べて多くなっています。 ...
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「具体的な説明をすることが難しい…」と思っている方には、「コミュトレ」がおすすめです。
コミュトレではビジネス上で必要なコミュニケーション能力をトレーニングを通じて身につけられるサービスなので、説明する力を身につけたい方はチェックしてみてください!
まとめ
新入社員の新人教育については、さまざまなことを考慮する必要があります。
加えて、どんどん変わっていく時代や価値観に合わせた教育カリキュラムを練らなければなりません。
また、新入社員の教育とは職場全体で行うものです。
教育係だけに背負わせるのでなく、会社全体で、経営側と現場との連携を取り、受け入れ態勢を構築し協力して行ってください。
時代背景、価値観を元に新入社員を分析し、効率的に活かすことのできるよう、受け入れ体制を正しく整えることで、最終的に企業の発展に繋げることができます。
ぜひこの記事を参考にして、新入社員の育成を、自らもリーダーとして成長する機会と捉え、共に頑張りましょう。